抄録
本研究の目的は,物体を形状変化させることによって直感的に音を操作できる柔軟なインタフェースの提案を行うことである。はじめに,ブレインストーミングによって6種類【伸ばす,縮める,ねじる(左,右),曲げる(上,下)】の形状変化を抽出した。一方,これに対応する音の変化は10種類【ボリューム(大,小),音程(高,低),フィルター(ハイパス,ローパス),再生速度(速,遅),エコー,ビブラート】とした。次に,形状と音の変化の対応に関する印象評価実験を行った。コレスポンデンス分析とクラスター分析を適用することでこれらの対応関係を視覚化した。その結果,「ねじる(右)」は「ボリューム(大)」に,「伸ばす,曲げる(上)」は「音程(高)」に,「縮める」は「再生速度(遅)」に,「曲げる(下)」は「ローパスフィルター,ボリューム(小)」に対応していることが明らかになった。一方,「ねじる(左),エコー,ビブラート,再生速度(速)」は特定の形状や音の変化と対応しないことが示唆された。最後に,形状と音の変化を組み合わせることで直感的に音を操作できる柔軟なインタフェースを制作し,これらの対応関係を確認した。