抄録
肢体不自由者用ロボットアームを利活用することにより,四肢まひ者が介助無しでできることが格段に増加すると期待されている。しかし日本国内では未だ普及には至っておらず、社会コストを含めた総合的な検討が求められている。本研究では肢体不自由者用ロボットアームのコスト・ベネフィット評価の一環として、頸髄損傷者5名による臨床評価を行った。実験では被験者がロボットアームを操作して設定された課題を実施し、頸髄損傷者によるロボットアーム利用の可能性を検証した。実験結果より、頸髄損傷者がロボットアームを用いることでいくつかの日常生活動作が実施できるようになる可能性が示された。また、主観評価として福祉用具満足度評価(Quebec User Evaluation of Satisfaction with assistive Tachnology2.0: QUEST2.0)および福祉機器心理評価スケール(Psychosocial Impact of Assistive Devices Scale : PIADS)を実施し、ロボットアーム利用によるプラスの心理的影響が示された。