抄録
金沢は優れた伝統工芸の技術を有し、今なお手作りのものづくり精神が継承されていることなどが評価され、2009年にユネスコ創造都市ネットワークのクラフト&フォークアート部門に認定された。しかし、他の地域と同様、近年、伝統工芸産業の衰退が深刻化し、特に若者の伝統工芸離れや、生活スタイルとのギャップが顕著な問題となっている。その背景にあるのが、生産者が生活者の声を聞く機会が少なくニーズを把握し難いということ、生活者が地域の伝統工芸について十分に理解していないという事などが挙げられる。そこで本研究では、地域の伝統工芸に関わる生産者と生活者とを直接結び、生活者がサポーター的な位置づけで共に地域の手作りのものづくりを発展させてゆくためのしくみ作りを目的として、新しい手作りのものづくりを考えるためのWebコミュニティサイトをつくり、さらにそのWebコミュニティの推進をはかるための街中でのコミュニケーション手法を提案し実施した。街中でセンサーを用いたインタラクティヴコンテンツで道行く人々を自然と巻き込む形でデジタルサイネージへ引きつけ、そこでの体験を通じて本Webコミュニティサイトへの導線を作り出した。