抄録
本研究では、デザイン過程において指導式創造思考教育行うと、学生の創造力における天賦の才能を促進し、更に豊かなデザイン表現を導くと先ず仮定している。そして、中学生を実験グループと比較対照グループの各14人に分け、両グループに「トーランスの創造的思考テスト」 (Torrance tests of Creative Thinking、 TTCT)の実験前テストを実施した。これは両グループの学生の元々の創造力を知ることを目的としている。その後、創造思考教育実験を行い、創造力心理過程の四段階を基礎として、その変化を創造思考教育のための手順に使用する。 実験グループと比較対照グループの両者は4週間の創作時間をかけて「個人形象デザイン」作品の創作実験を分かれて行った。実験グループには創造思考教育手順に従って創作指導を行い、 比較対照グループには自由に創作させた。続いて再度TTCTの実験後テストを実施し、両グループの学生の創造力の流暢性・独創性・綿密性・柔軟性等の能力について実験前後で違いがあるか比較した。同時に両グループ作品に対する中学校の教師と学生の評価を調査した。 最後に、以上の実験と調査の結果を基に、デザイン表現に対して創造思考教育は良い影響を与えるのか検討した。