抄録
今日、顧客中心の考え方が社会に浸透してきている。これからは、顧客の経験に着目し、いかに豊かな経験を提供できるかが重要になってくる。しかしながら、素晴らしい顧客経験をむやみやたらに提供すれば良いというわけではない。なぜなら、顧客は、顧客のステージによって、経験価値世界が異なるためである。その中でも、最も豊かな経験価値世界を有しているのが、ロイヤルカスタマーである。 本研究では、ロイヤルカスタマーの経験価値、さらに、顧客は、いかにしてロイヤルカスタマーに醸成されるのか、に着目した。そのため、ロイヤルカスタマーのひとつ前のステージであるリピートカスタマー、ロイヤルカスタマー、そして、ブランドに対しての経験が最も豊かである顧客としての従業員の経験価値世界を分析し、エクスペリエンスマップに仕上げる事で顧客の経験のプロセスを理解する。さらに、顧客ロイヤルティの高いリピートカスタマーからロイヤルカスタマーに醸成されるには、どのようなきっかけで醸成されるのか、について経験価値の視点から可能性を示唆する。