日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第60回研究発表大会
セッションID: 3D-03
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地域のイメージを共有するためのメディア・デザイン実践
「美唄 50 音かるた」の事例から
宮田 雅子
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抄録
2012年度,北海道美唄市において,地域のかるたを制作するメディア・デザイン実践「美唄50音かるた」をおこなった。この実践は,前後半の2つのプログラムからなる。前半にはまずワークショップをおこない,市内外から集まった大学生・高校生・一般市民などの参加者が美唄市内で写真を撮り,それに文章をつけてかるたを制作した。後半のプログラムでは,完成したかるたを使用して,美唄市内でかるた大会を実施した。本発表では,はじめに,一連の実践において実施したプログラムの内容について報告する。次に,参加者による表現物の内容をもとに,かるたに表現された地域のイメージを分析し,その表現の特徴を整理する。具体的には,(1)参加者が自分の発見を伝えるための表現が中心になっており,(2)そのとき・その場所にいたことによって成立する表現であり,(3)〈小さなイメージ〉の集合によって美唄の魅力が描かれている,という特徴があげられる。最後に,地域のイメージを共有するしくみづくりとしてこうしたメディア・デザイン実践が果たしうる役割と,今後の課題について検討する。
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© 2013 日本デザイン学会
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