抄録
近年、環境への配慮等から公共交通機関の働きに期待がかかると共に、公共交通機関のデザイン面にも注目が集まっている。また、公共交通機関の中でも特に路面電車において、「LRV」と呼ばれる底床の次世代型車両が各地で導入され始めるなど、大きな動きを見せている。次世代化に伴い、車両デザインも大きく変化することが予想されるが、人がどのような路面電車デザインを好ましいと感じるかに関する知見は、未だ存在しない。そこで本研究では、公共交通機関の中でも路面電車に着目し、「路面電車デザインに対するイメージと、デザイン要素の関係を明らかにすること」を目的として研究を進める。これまで明らかにされていなかった路面電車デザインに関するイメージを具体的な造形要素として説明出来るようにすることで、人が好ましいと感じるデザインを汎用性の有る知見として抽出する。また、交通機関のなかでも、地域との関わりの深い路面電車の特色をふまえ、調査地を複数設定することで、地域による路面電車デザインに対する嗜好の差についても明らかにする。これにより、今後の公共交通機関のデザイン発展へ貢献する。