抄録
高齢社会化が進展し高齢者のQOLを高める要素として自立した生活が求められる。
本研究は後期高齢者を対象に、観察調査を用いて家事活動の実態を探りQOLの向上をはかるものである。
彼らの自宅内にビデオカメラとレコーダーを設置し、家事活動の様子を撮影し映像観察とテキストの書き起こしをおこない、それをテキストマイニング対応分析とTF-IDF分析により気づきの抽出を行った。
結果として、家事活動の行動を表す単語と、後期高齢者の生活特性の関連性を対応分析にて散布図として示した。このことで、後期高齢者の被験者グループは、基本に忠実で、家事の省力簡便化などを行わないグループと家事は面倒や加齢による身体機能の低下などで、家事を簡便化するグループと特殊な個別のライフスタイルによるものに大別できた。
また、調理、リビング、洗濯の3つの家事分野で、被験者ごとに気づきをも抽出した。使う道具なども多岐に渡り、同居する家族がいる場合と単身の違いや生活価値観で家事に対する態度や差異を具体的に捉えることができた。
今後は、これらの気づきに客観性を持たせ、新たな知見の発見、ライフスタイル提案などに発展させることが肝要である。