抄録
本研究は、今日消失の危機にある中国湖南省隆回県における花瑶族の挑花服飾文化を対象としたものである。挑花服飾の制作・使用・廃棄の各様態にみられる資源循環型生活の知恵を再認識することを目的とした。主として現地における聞き取り調査に基づき考察を行った。その結果、挑花服飾文化は、花瑶族の人びとが周囲の自然と寄り添うなかで、自然資源を徹底的に観察し利活用しつつ、主体的に構築してきたものであることを明らかとした。今後にあっては、その確かな理解に基づき、当該地域の生活文化を振興させていくことが求められている。