九州産業大学が立地している福岡県には、経済産業大臣指定伝統的工芸品が7品目、福岡県知事指定特産工芸品・民芸品が31品目あり、今日まで技と伝統が受け継がれてきた。しかし伝統的工芸品の生産額、従事者数をみると1980年代をピークに減少傾向が続いており、産学連携による新商品の開発等、大学への期待が高まっていた。 一方、大学は実践的教育の場として地域産業との連携活動を求め、本学芸術学部では2008年より地域産業と連携し、プロジェクト型教育プログラムを継続していた。 私たちは、伝統工芸との親和性が高い美術学科工芸系列コースを中心に地域伝統工芸産業と連携を図り、次世代を担う子供たちへの周知を目的としたワークショップを企画実施してきた。本研究では2011年から5年にわたってプロジェクト型教育プログラムとして実践してきた活動成果を報告する。