これまで高齢者というと福祉の観点から捉えられることが多かったが、その多くは肉体面でも精神面でも元気である。また、情報通信技術を活用した社会インフラの発展、コミュニティの衰退など、高齢者を取り巻く環境も大きく変化している。そこで本研究では、元気な高齢者の生活の質(Quality of Life)の向上を目的としたサービスデザインのための端緒として、元気な高齢者の日常生活の意識について調査を行った。具体的には、デジタルリテラシを有する独居世帯・男性をエクストリームユーザとして位置づけ、地域特性の違いを加味した東京都、九州7県に在住する60歳~74歳の798名を対象として、日常生活における楽しみ、不安、生きがい、それらに関係する具体的な日常行為についてWebアンケート調査を実施し、日常生活の意識のあり方を把握するとともにタイプを抽出した。