生物環境調節
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トマトの水耕密植低段摘心栽培における定植後の溶存酸素濃度が果実収量と品質に及ぼす影響
大河内 信夫桝田 正治浅平 端
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1979 年 17 巻 2 号 p. 79-88

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抄録
トマトの水耕密植低段摘心栽培における定植後の溶存酸素濃度の管理方法について検討した.
トマト苗は生育初期から低濃度の溶存酸素条件下で栽培すると, 1.3ppmでも萎凋症状や根ぐされ症状は認められず, また, 2時間程度なら0.9ppmまでの溶存酸素濃度の低下にも耐性のあることが明らかとなった.
定植後の溶存酸素濃度管理と果実の空どう発生との関係を調べた.空どう程度は果実の比重を測定して表示した.果実の空どう程度が, 商品として価値をもつ限界は比重0.9であると判断した.8月から4月まき栽培では, 定植後の夜間の給液サイクルは第2段花房着果期まで減らし, 多くとも360分間に1回15分間給液し, 草勢を抑え, 第2段花房着果以後, 昼夜の溶存酸素濃度を高く60分間に1回15分間給液することにより, 比重0.9以上となる果実の生産割合を高めることができた.しかし, 7月まき栽培では, 上記の溶存酸素濃度管理によると裂果が多く発生し, 今後さらに検討する必要がある.
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© 日本生物環境工学会
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