静電植毛とは、高電圧を利用することで短繊維を対象物に植え付ける表面加工技術である。本研究ではその触感に注目し、新たな利用の可能性をデザインの側面から探ることを目的とする。また、触感をオノマトペを用いて可視化することで、広くこの技術を周知することを目指す。まずパイルの太さ・長さ・接着剤・工法の組み合わせを変化させ、異なる触感のサンプルを複数制作した。次にサンプルに直接触れて行うアンケートを実施し、「深さ」「滑らかさ」「硬さ」の項目に関する5段階の評価、触感から連想するオノマトペの回答を得た。この結果を元に新たにオノマトペを制作し、それを用いて植毛触感を可視化するためのグラフィックを制作した。制作を通して、工法を変えることで様々な植毛触感が制作可能であることを明らかにした。また触感をオノマトペを用いて可視化することで文字の並びや音から触れずとも触感を連想することができ、静電植毛の存在が少し親しみのあるものへと変化したと感じる。実際に活用・周知を行うためには、より幅広い層でのアンケートの実施や、それに伴う植毛の触感の持続性向上などの調査や研究を重ねることが必要である。