日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第67回春季研究発表大会
セッションID: F-07
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無形民俗文化財「白間津大祭」にみられる担い手意識の醸成
*土屋 篤生植田 憲
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抄録

南房総市千倉町白間津地域の伝統的祭礼「白間津大祭」は、少子化による担い手不足などの社会構造の変化により、さまざまな伝統の変更を余儀なくされている。

;白間津大祭は、出稼ぎ等で地域を離れることが多いなか、4年に一度集まり、幼児から高齢者まで全員が役割をもって参加することで、「地域の担い手であることを再確認・再認識する」ために大きな役割を果たしてきたといえよう。また、そのためには、大祭への参加者は柔軟に変更されても、大祭の担い手こそが地域の担い手であり続けることを最重視してきた。

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;一方、今日では、過疎化が進む地域社会において、地域と長期的・継続的に関係を持つ地域外の人びとが地域の新たな担い手として求められている。地域への関わりのきっかけが少ない現状において、外部の人を受け入れ、共にハレの日の担い手として大祭を作り上げる役割を持つことで、地域社会との絆を深め、地域社会の一員となるきっかけとなることが期待される。

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