本研究は,空間デザインにロボティクスを導入することによって新しい空間形態とその構成法を得ることを目的としている。本報では,竹を用いたアーチ形式のパビリオンをロボットアームを用いて構築する方法について報告している。
パビリオンの形態は,円形の平面に同じ長さの竹材のアーチを平行に配置することによって構成されている。各アーチの形態は大たわみ問題に基づく座屈によって得ている。得られたアーチに対して仕上荷重と自重による応力解析を行い,変形が過大にならない部材断面を設計した。
使用するロボットアームの最大リーチから,架設するパビリオンの規模を1/6スケールとした。直径1.2mの円形平面,支点間距離が0.65~1.20m,高さが0.89~0.95mである。
ロボットアームによる架設過程は,①竹材の始端を掴み円形平面に配置されたピン支点に始端を差込む。②竹材を掴み直し引寄せて,終端を仮設支点に引掛ける。③竹材の終端付近を掴み,ピン支点に差込む。①~③を繰返してパビリオン全体を架設する。
中央部のアーチはロボットの筐体が既設のアーチに干渉したため架設を完了することができなかったが,ロボットの可動領域を超える規模の空間を形成できる可能性が確認できた。