「ペンジュラム・パターン」は振り子の減衰運動の軌跡によって生じる形体である。本研究はその生成規則を数理モデル化し、常 微分方程式で記述することで問題点の解消を図るとともに、非線形力学系の諸法則の活用により造形的性質の明確化を主眼にしている。前報では質点運動を形成する「力」、特に「拘束力」及びその構成要素である「重力」と「遠心力」の関係を基軸に、加速度に基づく形体解析を試み、その造形的性質の明確化を試みた。その際、 周回運動から往復運動への移行期におけるパターン形成について知見を得るとともに、加速度に基づく振動波形による造形的に興味深い形体を得た。この形体は一般的な質点運動によるペンジュラム・パターンとは趣を異にするものであり、「かたち」の新たなランドスケープとしての位置づけが可能と考えるに至った。本報ではこの加速度によって生じる形体、特に周回運動から往復運動への移行期において生成される形体に焦点をあて、その造形的性質を明らかにすることを主眼とする形体解析を試みた事例について報告する。