社会課題解決にはNPO等の市民団体・行政・企業など単独組織では解決できない領域も多く,協働して取り組むリビングラボ(Living Labs(LL))が注目されている.筆者らは関係者が主体的に共創し,持続的に価値創出に関与できるまちのあり方を目指して実践しているが,従来のLL概念が共創活動のみに焦点をあてて方法論化されることに問題意識を持っている.
そこで本稿では,従来のリビングラボ概念に加えて,その活動の苗床となる「主体的に動き出せる土壌」の仕組み,その活動によって未来を変えていくことにつながるための「総体的・連続的に深める問い」の仕組みを含めたエコシステムとしてリビングラボ概念を捉え直し,未来への変化に向けて持続的に活動が立ち上がっていくあり方について提案する