1990年後、中国において古典庭園を取り入れた現代パブリックスペースデザイン事例の増加と伴い、古典庭園の捉え方とそれを現代パブリックススペースデザインに活用させる方法論は、様々な方向に展開されていることが大きな背景にある。本研究では、多くモチーフされる古典庭園の一種である南方庭園を対象として、これまでの庭園に関するシークエンス研究を比較した上で、庭園空間構成と物的な関係性を中心に、パラメトリック・デザインの視点から庭園空間シークエンスの解明を試みる。最終的には、南方庭園を生かした合理性を有する現代パブリックスペースデザインの新たな可能性や、デザイン検討に直接的に支援するパラメトリックモデルの提示を目指す。