1930年代にアイソタイプは図像統計という技法の世界的な流行を引き起こした。アメリカにおいても、ルドルフ・モドレイによる独自の活動も相まって、多くの模倣事例が1933年頃から生じていたが、アイソタイプの伝播は、単に模倣にとどまらない新しい表現の可能性の探求も促していた。そうした探求としてアイソタイプのアニメーション化の試みがある。その代表的な人物はフィリップ・ラーガンという名のペンシルバニア大学建築学科出身のデザイナーである。アイソタイプに影響を受けた図像統計を制作した後、カナダに設立された国立映画庁(NFB)のためのプロパガンダアニメーションをおよそ30本制作していた。本発表は、ラーガンの試みに焦点を当てて、アニメーション制作に携わる前提としてのグラフィックデザインの全体像を概観し、その特徴について考察する。