昨今の社会事情の中で、直接会わずにオンラインで物事を済ませることが非常に多くなった。時間や場所という制約を受けないことで得られる利点がある一方、物事に相応しいオンラインコミュニケーションの方法が取られているとは限らない。特に学会という知識交流の場においては様々な話題や専門的な用語が飛び交う中で、いかに研究について議論を深めることがオンラインの場でできるのかが問われている。とりわけ、人と社会の営みをより良くするために技術革新や専門分野の多様性を取り入れながら高次に展開しているデザイン学研究の分野では尚更である。このような背景から、筆者は日本デザイン学会第1支部においてデザイン学研究に取り組む専門家らの研究や語らいをオンラインで深めやすくなるような学会活動を模索した。本稿では学会という専門家の知恵や経験による語らいの場において、より多くの専門家、学生が互いに自身の経験などを持ち寄って語らえるような交流ができる道具づくりの過程と語らいの場での交流を省察する。