この研究は「課題発見-解決型ワークショップ」をオンラインで実施し得られた知見の報告である。「課題発見-解決型ワークショップ」はフィールドワークによって街の人が抱える課題を発見し、解決するワークショップ形式の授業である。近年、デザインを学んでいない学生が課題発見および課題解決力を身につけるために「課題発見-解決型ワークショップ」を受講する機会が増えている。課題を解決するためにはフィールドで実際に観察し、得られる気付きが重要である。今回は対面授業と同等の気付きを得るために、オンライン授業で街歩き動画と中継インタビューを使った。全員で気づきを共有しながら観察したことで、フィールドでどこに着目し、どう観察すべきかを初学者でも理解できた。しかし結果的に、学生の提案アイデアが似たものばかりになってしまった。教育の観点からすると、バリエーションのあるアイデアが出ることで、他者の視点を取り入れ、それが学びにつながる。利用するリソースの重要性が改めて明らかになった。観察対象からの影響を考慮し、学生ごとに取り組むテーマを変える等の工夫が必要であることが分かった。