日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第68回春季研究発表大会
セッションID: 1C-06
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UIデザインの仕事におけるペアデザインの実践と振り返り
ペアで取り組みチーム力を上げる
*松林 景子蓮池 公威
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抄録

当社のソフトウェアのUIデザインチームには6名おり、ひとつの案件に対し1名のUIデザイナーが対応していたが、徐々に仕事の進め方や知見が属人化し、案件増加やサービスが複雑化する中、チームとしての対応力や複数案件への柔軟な対応に課題が出てきた。そこで、2015年からペアデザインの取り組みを進めてきた。ペアデザインは単なる作業分担ではなく、2名で知見を相互補完しながらデザイン案件全体の最終アウトプットまでを作り上げるやり方である。

本稿では、ペアデザインの実践を振り返ることで見えてきた効果と要件、チームへの効果について述べている。その中で、ペアデザインの3つのポイントを挙げる。一つ目は、ペアでの知見の相互補完により、「品質とスピード向上」と「精神的支え」という2つの面での効果があること。二つ目は、ペアデザインを達成するためには、デザインゴールの共有と考えの可視化が不可欠であること。三つ目は、ペアの組み替えによる知識移転がチーム力を底上げすることである。今後も実践と振り返りを継続し、人数の増減や対象とするデザイン領域に応じて効果的なペアデザインを追求していく。

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