日本デザイン学会研究発表大会概要集
日本デザイン学会 第69回研究発表大会
セッションID: 3A-04
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ヒト- モノ- コト- 自然のネットワークと間主観性
次の世代を考慮したまちづくりのための地域協働プラットフォームの実験
*照井 亮上平 崇仁新井田 統
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抄録

地域の人々と専門家が協働するデザインの取り組みが広まりつつある。その際、日本においてはこれまで産業界で洗練されてきたデザインのアプローチが踏襲されることも多い。しかし、こうしたアプローチはしばしば企業や行政、またはデザイナーやコンサルなどが事前に線引きし、計画的に主導するゴールありきの構図となり、フレームを持ち込まれた地域住民の側は形式だけの参加となりがちな問題を孕む。本来に、地域は固有名詞ではなく、生きている。したがって地域に起こっている何かの問題を解決しても、その解は連鎖的に影響し合っているものであり、終わりはない。地域、特に一次産業との関わりの深い地域は、人間(human)だけで構成されているわけではなく、これまでデザインの視点では除外されがちであった、言葉を発しない人間以外の存在(non-human)、人間以上の存在(more-than-human)による複雑な絡まり合いとして捉えていく必要があると考える。

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