抄録
本論文は、西表ジャングルクラブが主催する沖縄県西表島でのジャングル滞在において体験される自給自足的生活や共同体形成が、参加者の固定観念の変化にどのような影響を与えるのかを明らかにすることを目的とし、オートエスノグラフィー、参加者インタビュー、参与観察という3つの質的調査を実施した。分析結果から、生きるための試行錯誤によって都市生活において所与とされている分類や記号の前提が見直され新たな意味づけが行われ、共同体の中で経験が言語化・共有される過程で相互に影響し合うことで新しい概念の創発が生じることが示された。