主催: 日本デザイン学会
会議名: 日本デザイン学会第73回研究発表大会
回次: 73
開催地: 千葉工業大学 津田沼キャンパス
開催日: 2026/06/12 - 2026/06/14
本稿は、場所とそこにある雰囲気への感知とエスノグラフィー的記録を軸に、現実の場所に関わりながら経験を構造化するデザインリテラシーの実践的枠組みを提示する。武蔵野美術大学と中央美術学院との共同ワークショップにおいて、24名の参加者が都市エリアを歩き、200枚以上の写真撮影と記述を行い、30枚を選別・配列して シークエンスとして再構成した。分析の結果、身体的な場所への関与が微細な差異や雰囲気への注意を喚起し、断片の選別・配列・記述が経験を共有可能な構造へと編成する編集的実践として機能していたことが確認された。同時に、参加者が自分の感知を既存の語彙へと早期に回収される傾向も示された。これらの知見から、感知・記録・編集の連鎖に基づくデザインリテラシーの形成が、生成AI以降のデザイン教育において基礎的な実践となりうることを論じた。