デザイン学研究
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手の動きと形からのデザイン : エルゴノミックデザインの為のデータベースシステムの有効性
岡崎 章
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1997 年 43 巻 5 号 p. 5-12

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抄録

人の動作・姿勢に関するイメージ情報(静的・動的)を構築し, デザインの発想と検討過程で活用するデータベースシステムを構築することを目指した。第一段階として機器操作に関わる手の動きのイメージによる支援に視点を置き, 視覚・触覚・聴覚を用いることによって活用するデータべースを構築した。本研究は視触覚の部分における発想支援としての有効性を検証するものであり, 手操作のイメージ情報を静的な把持動作と動的な手指動作に分け, 今回は前者について行ったものである。実験は6枚の手操作の静止画像を見て2種類の機器デザインを被験者に行ってもらい, デザインスケッチと発想評価の内容から検討した。発想支援の評価は高く, 静的な把持動作に限定されない手指動作を考慮したデザインスケッチも表れた。このことにより提案する発想支援としてのデータベースシステムの有効性が確認できた。

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© 1997 日本デザイン学会
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