デザイン学研究
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事業優位性を高める意匠登録出願の戦略的構造 : 市場競争ポジションと意匠登録出願戦略の関連性(1)
糸井 久明
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1998 年 45 巻 4 号 p. 45-54

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抄録

意匠権は工業所有権の一つであり, 特許権, 実用新案権と並んで製品に関わる創作を法的に保護するものである。意匠登録出願(以下, 意匠出願)を戦略化することによって, 自社の製品計画を防御することができ, また先行する競合他社の意匠を戦略的に攻撃することによって, 他社の事業優位性を脆弱化させ自社の追撃態勢を強化することが可能となる。本研究は, 市場競争ポジションと意匠出願戦略の関連性を究明し, 事業優位性を高める意匠出願の戦略的構造を明らかにすることを目的とするものである。本研究により, 次の戦略的構造が明らかとなった。1)意匠出願戦略は市場競争ポジションにより各々に異なる。2)意匠出願戦略は防御型と攻撃型の二種類に大別される。3)意匠出願戦略は事業競争力とデザイン競争力によって決定される経営的意思である。

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© 1998 日本デザイン学会
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