デザイン学研究
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モンゴルの遊牧生活にみられる時間の意匠
ー中国・内モンゴル・シリンゴル盟チャハル地域の生活文化を事例として(2)
吉日木図, 植田 憲
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2018 年 65 巻 2 号 p. 2_11-2_20

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抄録
 本稿は,モンゴルにおける遊牧生活の「一日」「ボグ・マルの出産期」「正月行事」において行われてきた伝統的な儀礼・営みを概観し,それらに表出する時間の意匠の特質を考察することを目的としたものである。調査・考察の結果,モンゴルの遊牧生活にみられる時間の意匠の特質を,まず,以下の3点にまとめることができた。(1)「始まり」を強調する時間の意匠,(2)「終わり」を強調する時間の意匠,(3)「継続」を強調する時間の意匠。われわれが認識する太陽が昇りまた沈むというリズムとしての「一日」と,周期的に繰り返す気候変化のリズムである「一年」は,止まることがなく繰り返される自然のリズムである。モンゴルの遊牧生活において,人びとは,自然から与えられる「受動的」な側面に対応しつつ,日常生活において繰り返される約束事や年中行事などのように,人間が積極的に行動し主体的に時間に区切りをつけ,意味ある時間を演出してきた。このように形成された「主体的」な側面こそが,時間を使ってつくられた秩序であり,モンゴルの遊牧生活にみられる時間の意匠の核心となるものである。
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© 2018 日本デザイン学会
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