デザイン学研究
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街路空間の利活用と再整備における歩行者の実態
―名古屋市南大津通を対象として―
伊藤 孝紀佐藤 拓海伊藤 誉西田 智裕
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2020 年 66 巻 3 号 p. 3_21-3_30

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抄録

本研究は, 街路空間の利活用と再整備において歩行者天国および可動式防護柵の移動に着目し, 歩行者の数, 方向, 位置,経路, 意識の変化を把握することを目的とする。
歩行者天国における, 歩行者の数, 方向, 位置を明らかにするため, 観測調査をおこなった。調査結果から歩道における歩行者の数が, 平常に比べ, 撮影箇所毎に増減し, 方向は, 南北の構成比の差が平常に比べて小さくなることが明らかになった。また, 位置は, 撮影箇所ごとの特徴を把握した。
可動式防護柵の移動における, 歩行者の数, 方向, 位置, 経路, 意識を明らかにするため, 観測調査に加え, 歩行者の経路をみる経路調査, 可動式防護柵の移動への評価および街路空間の評価をみる意識調査をおこなった。調査結果から, 歩行者の経路は,1 つに集約し, 短い経路をとることが明らかになった。意識は, 可動式防護柵の移動と街路空間の評価における相関関係を把握した。また, 位置は, 防護柵の移動により歩行者が街路空間に広く分布することが明らかになった。

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© 2020 日本デザイン学会
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