日本科学教育学会年会論文集
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Print ISSN : 2186-3628
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A115 発達段階と環境教育(2) : 自然をどうとらえるか
小林 辰至雨森 良子山田 卓三
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p. 9-10

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抄録
動物は生まれたときに身の回りにある物を自然ととらえる傾向がある。主体としての子どもを中心として自然とは何かを考えると、生まれたときから身の回りにあるプラスチックなど人工物も、意識の上では自然として受け入れられるものであろう。従って、児童期には意識の上では自然であるアルミ缶、牛乳バックなどのリサイクル運動に参加させ、物を大切にする気持ちと態度を育成するとともに、本来の生態系の中には返せない物質であることを体験的に教えることなどが有効と考えられる。これからの環境教育では、自然を子ども主体の視点でとらえ、身の回りの物質と関わらせるとともに、発達段階に応じた発達課題を達成できるような場を設定することが、責任ある行動のとれる人間の育成において大切であろう。
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© 1992 日本科学教育学会
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