いよいよ来年度から, 新学習指導要領による教育が年次進行で実施されていく。この根底に流れている考え方(新しい学力観)は「自ら学ぶ意欲の育成」「社会の変化に主体的に対応できる能力の育成」「基礎・基本を重視し, 個性を生かす教育の充実」である。今回のシンポジウムは, 新しい学力観にたつ科学教育では何を重視すべきか, その重点課題は何か, 問題点はないのか, などについての研究討議と思われるので, 現在, 岡山県高等学校理科部会物理分科会で取り組んでいる状況を紹介しながら, 「新学力」の育成に役立つ教育のありかたを考える。