抄録
従来の日本人児童向けの漢字テストは, 専ら漢字語彙の読み書きの力を測るものであった.しかし, 外国人学習者の漢字処理能力を評価する場合, そのテスト項目だけでは不十分である.漢字には, (1)字形, (2)読み, (3)意味, (4)用法という4つの情報があり, 特に非漢字圈の学習者の場合, それらの情報のすべてを関連づけて覚えるための細かな段階が考えられ, その段階において困難を感じているのかを評価しなければ, 効率的な漢字指導につながらないからである.初級の外国人向けの漢字テストおよび教材を分析し, 処理情報別に計62の評価項目を抽出した.