日本科学教育学会年会論文集
Online ISSN : 2433-2925
Print ISSN : 2186-3628
ISSN-L : 0913-4476
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学校で自然を教えるということ
八巻 俊憲
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p. 13-14

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抄録
自然疎外が進む科学技術社会において、学校=教室は自然に対する断絶装置としての働きを持つ。教室では、自然とは疎遠な環境で、教科書によって教材化された、限定的な自然像が伝えられる。教育手段も通信技術も自然を伝えるメディアとしてさまざまなmodulationを行なっており、自然像は現代社会の特性を反映している。現代の自然観は、自然を搾取の対象としており、そのプロセスと学校の関係は重要である。学校教育は自然に対する干渉の過程であり、暗黙のメッセージを発するメディアシステムでもある。その性格と機能を解明する営みが今必要である。
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© 1997 日本科学教育学会
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