抄録
本研究の実験は、実験I、実験II、実験IIIから構成されている。実験Iでは、児童のユリの花に対するイメージを認識する。実験IIでは、児童を実物の花を観察させる(以後、実物群とする)群と写真を観察させる(以後、写真群とする)群に分ける。実物群には、各児童に実物の花を配り観察させながらスケッチを取らせる。このとき写真群には、各児童に花の写真を配り観察させ、実物群と同様にスケッチを取らせる。その後花と写真そしてそれぞれがスケッチした用紙を回収する。次に、白紙の調査用紙を配布し、何も見ない状態で花の形態をできるだけ正確にスケッチで再生するように求める。実験IIIでは、Iと同様の方法でユリに対するその後のイメージの変化を確認する。そしてこれら実験I、II、IIIでは、各児童のスケッチから観察得点を算出し比較検討する。