抄録
本研究は, 高校生における時間概念と空間概念の傾向を実証的に調べたものである。ここでは, 時間の判断に関する結果のみ報告する。高校1〜3年の生徒に, 同方向に等速直線運動する2つの動体の映像を見せ, その走行時間について比較判断させた。その結果, 次のことが明らかになった。(1)動体の走行時間を正しく比較判断できない高校生が, 予想以上に多くいた。特に「時間が同じ」という判断を下すときに, 論理的操作を行うことができない傾向が見出された。(2)「時間判断の正答率」と「物理の学習成績」との間に, 正の相関が認められた。