教育の役割が変ってきた。伴い、教育評価(あるいは学習評価)といわれるものの意味も変ってくる。教育の主たる目的が知識・技術の伝達・習得にあった時代は、質問紙法等による「結果の測定」が学習者の評価にも教育の評価にも繋がった。しかしこれからの教育においてもそれら評価法が有効であるかどうか、学習者への評価(学習評価)と教育への評価(教育評価)を同じように論ずることの是非、などの再考が必要であろう。教育評価の可能性として脳波を取り上げる。FMθ波を軸に、学習者の理解・納得により脳波がいかに変容するかを見ると、教育評価の一方法としての新しい可能性が見えてくる。マルチメディア時代の到来がもたらした教育の変化を、マルチメディア時代によって可能になった簡易な脳波測定により評価しようというわけである。