抄録
教育の果たす役割が変ってきた。「教」から「育」へ。高等教育における教員養成課程は改組の真っ只中にあり、数々の問題を抱えながらも教育に対する新しい要請に応える動きがはじまっている。その他にも、新しい流れに対応する現職教員の研修、何が新しく始まるのかという教育倫理の再検討、各種採用試験の再検討・・・そしてさらに、教育臨床を支える育師支援ネットワークの必要性があると思う。これからの教育が「知識・技術の伝達」ではなく、様々な状況に自らの意志で対応できるような「情報処理能力の育成」に主目的を移していくとすれば、教師の仕事は自分の専門を教えることではない。様々な学習環境を仕掛け、子供たちの「気づき」を誘い出す能力・技術が必要となる。「教育に必要な情報・臨床例・アドバイスを提供できる、教育内外の専門からなるネットワークが教育界を支えている。育師自身はそのネットワークを活用し、自分の責任下にある子供たちへいかなる仕掛けをするかに知恵を絞る」という構図が、これからは是非必要なのではないか。