抄録
各小学校が生活科において十分実体験の場を確保しているにもかかわらず、子どもが知的な気付きをふくらめられないのは何故か。本研究では、教師の支援に問題があるのではないかということに着目し、教師の実際の言動を分析することで、「子どもの学び」が支援されているのかどうかを明らかにしようとした。その結果、問題発見などの重要な段階を教師がおこなっている場合、「子どもの学び」が成立しにくいということがわかった。しかし、それは教師の本意ではなく、授業内での子どもの表れと教師の思いがずれたときに主に発生することもわかってきた。