抄録
学校の学習が人生において有用な知識の習得であるとの観点に立つならば、大人になっても学校で学んだ知識は忘れ去られずに役に立っているはずであるとの仮説が導かれる。我々のプロジェクトでは、学校で学んだ知識が、果たして大人になっても定着しているのかどうかを明らかにすることを目指している。本課題研究発表は、昨年度に発表した日独の高校1年生を対象とした「科学」の概念に対する認知面と情意面の調査を行った結果の報告に引き続き、同じく一般理科教育が終了する高校1年生を対象として実施した科学に対する心構え(態度)の調査についての結果を報告する。本発表原稿の内容は次のように構成されている。1.はじめに 2.研究の経緯 3.ドイツにおけるPISAショックと教育制度 4.本研究の目的 5.研究の方法 6.フェーズ1の調査結果の概要 7.フェーズ2の調査結果 7.18つの態度要素 7.2日独間比較結果 7.3日本の男女間比較結果 7.4日本の学校間比較結果 7.54つの気質に関する分析 7.6望まし回答・望ましくない回答の得点分析 8.おわりに 資料:フェーズ2調査問題