抄録
本研究は,米国南部ジョージア州の公立小中学校を対象に,「才能豊かな,(Gifted & Talented)」児童生徒の能力や選抜方式,その割合,指導や評価の実態に関する調査報告である。才能豊かな児童生徒の認定に際しては,マルティプル・クライテリアのような多元的な規準や手続きが採用されていた。そうして認定される「才能豊かな児童生徒」の割合はおおよそ10%程度であった。科学教育の才能教育プログラムとして,「拡充」や「先取り」タイプの授業が行われ,その多くがプロジェクト型の授業形態であった。中学校段階の授業として,電気自動車の作成を取り入れた科学・数学・技術の教科横断的な実践も見られた。