抄録
本研究では,A大学,B大学の2つの大学で行われた数学のリメディアル教育において,2つの授業形式がどのように学生の数学に対する態度や達成度(テストの得点)に影響を与えるのかをパス解析を用いて分析した.この結果,授業形式の違いが「道具的動機付け」に大きく影響を与えたことがわかった.また,この「道具的動機付け」が「得点の伸び」にも大きく影響することがわかった.一方で,授業形式の違いが,学生の「練習方略」にも影響を与えているものの,「練習方略」から「得点の伸び」のパス係数は負であることがわかった.すなわち,学生の得点を伸ばすには練習させればよいといった短絡的な発想は成り立たない可能性が示唆された.