抄録
筆者は,初等メカトロニクス教具であるレゴを用いた,数学的モデリング教材を構想している。そこで,これまでの数学教育における道具・機械の取り扱いについてレビューした。レゴの場合,各種ブロックが機構の構成要素であるリンクに相当し,歯車や棒,ジョイントといったパーツにより様々な機構の再現・実現が可能となる。ブロックやジョイントの取替えや付け替えにより,機構の条件設定を容易に変更することができるので,その特徴を活かした教材づくりを目指している。数学的モデリング教材としてレゴを活用する場合,レゴで製作した作品自体がモデルになっている点に留意する必要がある。