抄録
2005年より静止状況におけるニュートンの第三法則を事例としてError-based Simulation(EBS)の中学校理科における授業実践を行ってきた。本研究はより一般的な状況でもEBSが有効に働くかを調査するために、運動の有無だけでは正誤が判断できない運動状況を対象としたEBSの実践利用を行った.事前/事後/遅延テストの結果より,運動状況においても同様の効果が発揮されることが確認できた。さらに,課題が授業時(実験時)とは異なるほど,また学習時から時間が過ぎるほど,EBSの効果量が上がることが明らかになり,概念レベルでの変容が起こっていることが示唆された。