抄録
グローバル化がすすむ現在,国際理解教育は英語科や地歴科の教員だけが取り組むものではなくなりつつある.そこで,留学生と在校生が相談しながら探究活動ができるように,本校で実施している基礎化学実験のワークシートを英訳した.英語による高校化学実験のワークシートは市販されたものがなく,在校生の授業への活用を検討し実践した.その結果,今回取り組んだ英訳ワークシートによる高校化学実験はおおむね生徒達に理解可能であった.特に理系の進路をめざす生徒たちに,「薬品・物質名が英語でわかった」「自分で和訳して内容がわかりすすんで実験できる」「新鮮でより興味がもてる」「大学での学習の練習になった」「将来の役に立ちそう」などの成果があった.しかし,英語のワークシートを和訳する時間の確保が課題であった.