抄録
本研究では中学1年「資料の活用」領域において,電池の稼働時間を題材に授業を行った。平均稼働時間は低いが散らばりの小さいA社の電池,平均稼働時間は高いが散らばりの大きいB社の電池,2社の電池それぞれの優劣について,生徒はヒストグラムや度数分布多角形などを活用し,分析を試みた。この実践では,生徒による調査方法の選択や,資料の傾向の読み取り,考察した内容の説明などをねらいとした。そのために,生徒をA社・B社のグループに分け,自社の電池を売り込むという活動を設定し,ディベートを行った。その話し合いを通して,多くの生徒が代表値やビストグラムの有用性に気づくことができた。