本研究は代表的なSNSの一つであるFacebookを対象にして,SNSユーザーが身につけるべき情報リテラシー教育について考察をしたものである。Facebookの各設定機能を設定するために必要となる情報リテラシーを検討した結果,「(1)SNSにアップロードする情報の内容を吟味し,その内容に適切な公開範囲の判断能力。」,「(2)パスワードを見破られる確率を計算にいれながら,強度や変更期間,多重パスワードの設定等の必要性を判断する能力」,「(3)ドメイン名に関する知識をもとに公開範囲を判断する能力」,「(4)パスワードの再発行手続きを理解し,自分のアカウントが乗っ取られる可能性を生じさせない条件について理解する能力」,「(5)他者による不正アクセスの有無を確認する方法について理解する能力」,「(6)他人からの自分のタイムラインへの掲載情報をコントロールする能力」,[(7)自分や友達が使用しているアプリが自分の情報を取得できる可能性を知り,その提供の可否を適切に判断する能力」の7つの情報リテラシーが必要となることが,わかった。