筆者(2015)は,情報モラル教育に関する有効性が確認された「3種の知識による情報モラル指導法(玉田,2004)」を基に,聴覚障害の特性を踏まえた,情報提示の量を生徒自身が制御できたり,回答内容に応じて正誤の判定結果や正答のヒントになるフィードバックメッセージが得られる機能で構成された情報モラル教育用ゲーミング教材を開発した.しかし,当該教材が一斉指導後の個別学習用の内容として構成されているため,一斉指導用の教材開発を含めた実施体制を整える必要がある.そこで本研究では,ゲーミング教材を授業で活用できるように,聴覚に障害のある生徒の類推的思考を促して学習内容を把握させることを意識した提示教材を作成した.