本研究では中学校理科教育に着目し,東京都の教員を対象にした質問紙調査を行い博学連携の実態や課題を分析した。その結果,博物館の設置率が高い東京であっても,中学校現場では博学連携は進んでいないことが明らかとなった。また,教員経験が1〜10 年の教員が博物館との連携を全くしていない傾向が強く,教員養成段階で博学連携の重要性を学ぶ必要性があると考えられる。中学校で博学連携を促進していくためには,まずは博物館の教材貸出の利用や専門家と連携により,学校で実施することができる学習プログラムを開発していくことが必要ではないかと考えられる。