信州大学教育学部では,1年次に履修する臨床経験科目の中で,教育実習生による授業を参観する機会を設定しており,授業参観の視点を明確にしてから授業参観に臨むようにしている。本研究では,教員養成初期段階の学生が教育実習生授業を参観する際の,授業参観に関する事前指導の効果を明らかにすることをことを目的とする。分析の結果,「自分の教育実習への意欲が高まった」や「このような機会があれば,次回も参観したい」について「そう思う」と回答した学生が多かった一方で,「授業参観記録をしっかりと書くことができた」について「そう思う」と回答した学生は4 分の1 未満にとどまっていた。