本研究は科学教育研究におけるSTEM教育の研究領域を明らかにするために,米国で2017年に開催されたNARST,ASTE,AAPT の各学会の年会の発表タイトルと要約を対象として,用語の頻度,共起,関連という数量的なテキスト分析,用語を参照し文章を解釈する質的なテキスト分析を行なった。その結果STEM 教育の研究には,全ての学校段階,教師教育,マイノリティーなど配慮が必要な対象が含まれること,エンジニアリングを含む科学教育,STEM 領域間の統合,メーカームーブメントとの関連,キャリア教育,プロジェクトや問題に基づく学習,に関連する内容が含まれること,知識,スキル,態度や関心を身につけさせたり向上させようとしていることが含まれることが明らかとなった。